抗がん剤の仕組み

なぜ髪が抜けるの?
なぜ気持ち悪くなるの?
なぜ無菌室に入るの?

なぜ抗ガン剤は癌に効くの?

・・・なぜお薬が効かなくなるの?

色々な疑問もお医者さんによって説明の仕方が様々ですので
私が実際に説明を受けた事を思い出しつつ書いてみますね。

そもそも癌細胞は自分の細胞で出来ています。
外からのバイ菌で発症するものではないので伝染りません。

どうして発症するのかと言えば
自分の細胞のDNAが傷ついて「狂った細胞」となり暴走し
爆発的に増殖して、元気な自分の細胞を破壊するので
「自分で自分をやっつけている」のが癌です。

ですが、狂った細胞は「もろい」「壊れ易い」です。
要するに短命・・・

高熱で何日も苦しんだ後、癌がなくなっていたなんて事もあるくらい
壊れやすい「もろい」細胞の固まりが腫瘍です。

(ここから抗ガン剤の仕組みです。)

抗ガン剤は化学的に、体の細胞分裂を止めることができます。
寿命がくれば死んでしまう細胞を、分裂を止めれば減って行く一方です。

でも、正常な細胞も死んでいきます。
ただ、正常な細胞は癌細胞より強いですし長生きです。

癌細胞が先に死んで、正常な細胞は体の機能が回復できる程度に
抗ガン剤を調整しながら投与するのか一般的な化学療法。

何度か繰り返すのは、そのなかでも生き残る癌細胞があるからです。
生き残った癌細胞の勢いが強まる前に、またやっつけて全滅を狙います!


副作用の仕組み・・・

体の正常な細胞でも、細胞分裂が活発が活発でもろい細胞があって
毛根細胞(毛になる細胞)や骨髄細胞(血になる細胞)とかがそれです。
(腸の中にある栄養吸収細胞とかもそうでんですが)

ここまでくれば、毛の抜ける仕組みもお分かりかと思います。

毛根細胞が死んでしまうと脱毛します。
骨髄細胞が死んでしまって免疫と呼ばれる「白血球」を作れなくなり
バイ菌に勝つ力がなくなって「無菌室」送りとなります。

ちゃんとまた作られていきますから一時の事ですが・・・

お薬の投与を間違えれば命取りです。

お薬の副作用でなくなるなんて、シャレにもならない事が現実的には起こってますね。

埼玉の大学病院で治療していた高校生の女の子
オンコビンと言う強いお薬を、医者が1クールに使用する量と1日分と間違えて処方し
連日大量に投与し続け、お亡くなりになった事がありましたね。
・・・余談でした。


では、なぜお薬が効かなくなるのでしょうか。

何度も、抗ガン剤の攻撃を受けても生き残った癌細胞は「強い奴」です。
その強いやつが増えていくので、同じお薬は効果がなくなってきます。

でも、体は弱っていくのでそうそう強くは出来ませんね。

同じお薬を繰り返し使いすぎると、体が弱り癌細胞が強くなる
いたちごっこがおこって来る訳です。


正常な体でも毎日癌細胞は発生して、先に書いた白血球の免疫が
癌細胞を食べちゃうので、発病に至らないのですが
ストレスや老化で免疫が落ちてきたところで、癌細胞を食べる力が弱まって
固まりになるほどの癌になってしまいます。


アレルギーやリュウマチも免疫疾患ですので、その気がある方は
癌にお気をつけ下さいね。